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南アフリカ元大統領ネルソンマンデラ氏逝去 アパルトヘイト後の功績を映画で [映画]

 ネルソン・マンデラ氏が5日午後8時50分(日本時間6日午前3時50分)ごろ、95歳でなくなりました。
 反逆罪などで終身刑を宣告されて、27年あまりに及ぶ獄中生活にもかかわらず、強靭な精神と肉体を持った方だったんだなあ、と改めて感服します。

 功績は、いちいち述べるまでもないでしょうが一応。

「人類に対する犯罪」といわれた南アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離)政策と闘い、アパルトヘイト撤廃を実現し同国初の黒人大統領に就いた後も、人種融和に向けて活動し続けました。
 94年に南ア初の全人種による議会選挙を経て、大統領に就任。肌の色が異なる人々が共存する「虹色の国」を掲げました。そしてそれまで、貧しい生活を余儀なくされていた黒人層に、政府が主導して住宅や教育を受ける環境を整えました。

 マンデラ氏の功績を見るよい映画が「インビクタス/負けざる者たち」でしょう。

 実話を基に、南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領と同国代表ラグビーチームの白人キャプテンが、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差を乗り越え、ワールドカップ制覇を成し遂げるまでの軌跡を描いた作品です。
 クリント・イーストウッド監督、モーガン・フリーマン、マッド・デイモン出演。



 「彼は27年間も刑務所で暮らしたのに、自分をそんな目に遭わせた人々を許しただけでなく、刑務所の看守たちを大統領就任式に招待までしたんだよ。そんなことができる性格の人間は、非常に少ないと思う。出所したとたんに戦争でも始めてやろうと思うほうが人間の本性に近いだろう。だが、彼はそうしなかった。そうではなく、許すことに価値を見いだした。そして、アパルトヘイトへのボイコットのせいで、もう何年も国際試合に出場していない、このラグビーチームに目を付けたんだ。彼は、自分がバルセロナ・オリンピックに行った時に、そこにいた人々が、観戦の影響で、家に帰ってからも一生懸命働こうというやる気とエネルギーを得ていた様子を目撃していたのでね。そんなアイデアを考え出すほど、マンデラはクリエイティブでもあったんだ」(クリント・イーストウッド談)

 この映画には、すばらしいシーンがいくつもあります。
 いまだにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差の残る国をまとめるため、マンデラ(モーガン・フリーマン)はラグビーチーム、スプリング・ボグズに目をつけます。なんと、1995年に自国で開催するラグビー・ワールドカップで優勝することを政治課題として、チームキャプテンのピナール(マット・デイモン)に暗に伝えたのです。
 物語の中心線になっているのが、このシーンだと思います。好きなシーンの一つです。
 「自分の限界を超えて、人の力を束ねなければならないときがある。そんな時君ならどうする?」
 マンデラからピナールへの問いかけです。
 南アフリカが、人種の壁を取り払い、政治・経済・文化などあらゆる面において全うな国になっていくために必要なことを行う、マンデラにとって今が、自分の限界を超えて、人の力を束ねなければならないときなのです。 
 国をまとめることとワールドカップで優勝することをラップさせ、途方もなく困難な課題を実現するために必要なのは何か?監獄の中でマンデラが行き着いたのは「士気を高める」ことでした。
 国民の意識が一つになるため「士気を高める」のに有効なのがスプリング・ボグズであり、スプリング・ボグズがワールドカップで優勝するため「士気を高める」のに有効なのが国民の意識が一つになること、なのです。

 決勝戦、スプリング・ボグズの前に、世界最強ダントツの強さを誇るニュージーランドチーム、オールブラックスが立ちはだかります。
 国民の意識が一つになったスタジアムで、最高に士気が高まったスプリング・ボグズが、世界最強のオールブラックスに挑戦するラストシーン。

 何度見ても、感動する映画です。マンデラ氏の偉業の一部に触れることができます。
 まだの方は、是非手にとって見て下さい。

 




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